多くのサーブのアドバイスは、速い1つの動きの中で10個のことを意識させようとします。より良い方法は、サーブを撮影し、最も早い段階で崩れている局面を見つけて、そこだけを直すことです。動きの早い段階の問題が、後で見える問題の原因になることは多く、トスがずれていると、腕の問題のように見えることがあります。
このガイドでは、サーブを5つの局面に分け、どの結果がどの局面を指すのかを示し、修正ごとに動画チェックと練習メニューを1つずつ紹介します。先に2本撮影してください。真横から1本、ベースライン後方から1本です。スマホの置き場所は、テニス動画の撮り方ガイドにあります。
テニスのサーブの5つの局面
Sports Health誌のKovacsとEllenbeckerの研究モデルは、8つの段階を使います。自分の動画を見返すには、5つで十分です。
| 局面 | 起こるべきこと | 動画を止める場所 |
|---|---|---|
| 1. グリップとスタンス | コンチネンタルグリップ、力の抜けた手、両足はベースラインの後ろ | 最初のフレーム |
| 2. トスとロード | トスの腕がなめらかに上がり、膝が曲がり始め、体重が落ち着く | ボールが手を離れる瞬間 |
| 3. トロフィーポジション | トスの腕が上、打つ側の肘が上、ラケットが上、膝が曲がっている | ラケットが最初に最高点に達するフレーム |
| 4. 脚の踏み込みとスイング | 脚で押し上げ、体幹が回り、ラケットが背中側に落ちてからボールへ上がる | インパクトの直前のフレーム |
| 5. インパクトとフィニッシュ | 大きく伸び、前腕がインパクトで回り、コートの中に着地する | インパクトと着地 |
サーブのどの問題から直すべきか
コートで気づくことから始めて、下の対応する修正に進みます。2つの問題が出る場合は、動きの中で早く起きるほうに取り組みます。
| 気づくこと | 最初に確認すること | 理由 |
|---|---|---|
| ボールが平らでスピンが少なく、セカンドサーブが不安 | グリップ | フォアハンド寄りのグリップだと、ボールをこすりにくい |
| ミスがロング、ワイド、ネットにバラバラに出る | トス | ボールの位置が毎回違うと、スイングがそのたびに合わせることになる |
| リズムが急ぎ気味で、トスの腕が早く下がる | トロフィーポジション | 両腕のタイミングがずれている |
| 強く振っているのに、サーブが遅い | 脚の踏み込み | 脚と体幹が始動すべき仕事を、腕がしている |
| インパクトでラケット面がフライパンのように感じる | グリップ、次に回内 | ストリングスが早すぎる段階でボールを向いている |
5つのサーブ修正:動画チェックと練習メニュー
以下の向きは右利きのものです。左利きの方は左右を逆にしてください。目標は私たちが提案する練習の目安で、研究の数値ではありません。
修正1:コンチネンタルグリップを使う
ラケットのエッジで釘を打つように握ります。フォアハンドのグリップは、ストリングスが最初から目標を向いているので楽に感じますが、スピンと前腕の回転が制限されます。
動画チェック: ラケットがボールに向かって上がり始める瞬間で止めます。コンチネンタルグリップなら、フレームのエッジが先頭に立ちます。上がる間ずっとストリングスがボールを向いているなら、グリップがフォアハンド寄りに動いています。
練習メニュー: サービスラインに立ち、エッジを先頭にして軽いサーブを20本打ちます。ボールが曲がるのは想定内です。目標は20本中14本がボックスに入ること。目標に届くたびに大きく1歩下がり、ベースラインまで進めます。
修正2:トスを毎回同じにする
ファーストサーブでは、多くのコーチが、ボールを前足の前で、やや打つ側に上げることを勧めます。落とせばコートの中に落ちる位置です。腕をまっすぐにして持ち上げ、腕が上がるにつれて指を開きます。手首ははじかないでください。
動画チェック: 後ろから、連続10回のトスを見ます。ボールは毎回同じ場所まで上がっていますか。横から見て、頭の後ろに流れていませんか。
練習メニュー: 良いトスが落ちる位置、ベースラインのすぐ内側にラケットを置きます。構えて、スイングせずにトスを上げ、ボールを落とします。目標は10回中8回、ラケットに触れること。ITF(現World Tennis)のテニス規則では、トスを上げてキャッチするのはフォルトではないため、試合中に悪いトスはキャッチしてやり直せます。
修正3:トロフィーポジションを確認する
27件の研究のメタ分析は、トロフィーポジションを、ラケットが最初に最高点に達する瞬間と定義しています。体の位置の平均値も報告していますが、研究ごとのばらつきが大きいため、1つのポーズや1組の角度をそのまま真似しないでください。トロフィーは、タイミングを確認する目印として使います。
動画チェック: そのフレームで止めます。トスの腕はまだ上にあり、膝は曲がり、打つ側の肘は脇腹から離れているはずです。トスの腕がすでに下がっているなら、両腕のタイミングがずれています。
練習メニュー: トスを上げ、トロフィーポジションまで進んで止まり、トスの手でボールをキャッチします。10回行います。目標は10回中8回、足を動かさずにキャッチすること。そのあとで、同じリズムを保って4分の3のスピードで10本打ちます。
修正4:どのスタンスでも脚を使う
KovacsとEllenbeckerは、手に伝わる運動エネルギーと力の約51%から55%を、脚と体幹が生み出すと報告しています。ハイパフォーマンスの男性12人を対象にした研究では、ラケットのピークスピードは、フットアップのスタンスで43.6m/s(約98mph)、フットバックのスタンスで42.6m/s(約95mph)、脚をほとんど使わない場合で39.4m/s(約88mph)でした。脚で踏み込めていれば、スタンスによる差はほとんどありませんでした。
これは鍛えられた選手を対象にした小規模な研究で、測ったのは正確さではなくスピードです。自然に感じるスタンスのままで、脚が本当に押せているかを確認してください。
動画チェック: 横から、トロフィーのフレームとインパクトのフレームを比べます。ラケットが落ちるにつれて、膝が曲がった状態から伸びるはずです。足がコートから離れるのは、押し上げた結果で、規則上も認められています。膝がほとんど変わらないなら、腕が仕事の大半をしています。
練習メニュー: 膝を曲げた状態から押し上げる、ゆっくりしたシャドウサーブを10回行います。次に4分の3のスピードで10本打ち、ベースラインの内側の前足で着地します。目標は10回中8回、バランスを保ったまま2秒間止まれる着地です。
修正5:前腕を回す。ただし無理に力まない
回内は、インパクト前後で手のひらを自分から遠ざける前腕の回転です。パワーを求めて追う人は多いのですが、Elliottのバイオメカニクスのレビューによると、パワーサーブでのラケットスピードに占める割合は約5%で、上腕の内旋は約40%、手の屈曲は約30%です。主な役割はラケット面を整えることです。インパクトでストリングスの向きが間違っているときに取り組み、スピードの上乗せは期待しすぎないでください。
動画チェック: 後ろからのスローモーションを使います。ラケットが上がるとき、エッジが先頭です。打点でストリングスがボールを向き、インパクトの直後に手のひらが外側へ向きます。上がる間ずっとストリングスがボールを向いているなら、まずグリップを確認してください。
練習メニュー: 古いボールを、オーバーヘッドの投げる動きで高く遠くへ10回投げ、リリースで手のひらを外側へ向けます。次に、同じ感覚でサービスラインから10本打ちます。目標は10本中7本がボックスに入ること。
修正を定着させる練習の進め方
1つの修正に、2回の別々の練習で目標に届くまで取り組みます。まず4分の3のスピードで打ち、次に通常のスピード、最後にポイントの中で打ちます。以下は提案する40分の練習で、研究に裏づけられた量ではありません。
- 5分: その日の修正だけを考えながら、ゆっくりしたシャドウサーブ。
- 10分: その修正の練習メニュー。目標を書き出しておく。
- 15分: ベースラインからのサーブ。各ボックスに10本ずつ、入った数を数える。
- 10分: セカンドサーブのルーティンを使って、1ポイントにつき1本のサーブ。このブロックを撮影する。
動画に何ができるかは、現実的に考えましょう。中級者66人を対象にしたある試験では、週2回で5週間のサーブ練習は、練習なしより効果がありましたが、動画フィードバックは従来のトレーニングより優れていませんでした。初心者を対象にした古い研究でも、動画の明確な優位性は見つかりませんでした。つまり動画は練習の代わりにはなりません。その価値はもっと単純で、自分が実際にやっていることを見せてくれることです。それは感覚と違うことがよくあります。
動画にセカンドオピニオンがほしい場合、TennisAIはアップロードされた動画からサーブをスコア化し、AI Coachにはまさにこの質問用のクイックプロンプトがあります。結果はカメラの角度や明るさで変わり、出力は間違う可能性のある自動の推定値なので、同じ場所から撮り、複数の動画の推移を見てください。

よくある質問
サーブを最短で上達させる方法は?
まずトスとグリップを確認してください。動画で簡単に確認でき、残りの動きはこの2つに左右されます。そのうえで、1度に1つの修正に取り組みます。
サーブはどのグリップで握ればよいですか?
コンチネンタルグリップです。ラケットのエッジで釘を打つときの握りです。エッジを先頭にしてボールへ上げられるため、スピンと前腕の回転が可能になります。
脚の踏み込みで本当にサーブは速くなりますか?
ハイパフォーマンスの男性12人を対象にした研究では、脚をほとんど使わない場合、通常の踏み込みよりラケットのピークスピードが約3〜4m/s(7〜9mph)下がりました。フットアップかフットバックかでは、ほとんど差がありませんでした。鍛えられた選手を対象にした小規模な研究です。
サーブで回内は重要ですか?
重要ですが、主な役割はラケット面を整えることです。あるバイオメカニクスのレビューは、パワーサーブでのラケットスピードに占める割合を約5%としているので、パワーのために無理に力まないでください。
アプリでサーブを分析できますか?
できるものもあります。TennisAIはアップロードされた動画からサーブのスコアとフィードバックを出し、動画にサーブがなければ「Not in video」と表示します。自動の推定値で、コーチの代わりにはなりません。
参考資料
- Kovacs and Ellenbecker, Sports Health:An 8-Stage Model for Evaluating the Tennis Serve
- Elliott, British Journal of Sports Medicine:Biomechanics and tennis
- Reid, Elliott and Alderson, Medicine & Science in Sports & Exercise:Lower-limb coordination and shoulder joint mechanics in the tennis serve
- Jacquier-Bret and Gorce, Frontiers in Sports and Active Living:Kinematics characteristics of key point of interest during tennis serve
- Van Wieringen et al., Journal of Sports Sciences:Video-feedback and the tennis service, intermediate players
- Emmen et al., Journal of Sports Sciences:Video-modelling and video-feedback, tennis service, novices
- ITF(現World Tennis):Rules of Tennis 2026
この記事はテニスのトレーニングに関する一般的な情報であり、コーチや医師のアドバイスに代わるものではありません。痛みがあるときは中止して、専門家に相談してください。TennisAIは、このブログの発行元であるPaceが開発しています。