パートナーがいなくても、サーブ、打点、フットワーク、ラリーの安定性など、プレーの大部分は上達させられます。実際の相手を読む練習は1人ではできないので、1人練習はプレーを補うもので、代わりにはなりません。
最大のリスクは、45分打ち続けても、何か変わったのかがわからないことです。Reidらによるテニスの技能習得のレビューは、同じ打ち方を繰り返すことと、構成の甘いプレーのどちらも最良の学習にはなりにくく、変化に富んだ練習のほうが効果的な場合があると指摘しています。そこで以下の練習メニューでは、ターゲットを頻繁に変え、スコアをつけます。
1人でできること、できないこと
| スキル | 1人で? | 最適な道具 |
|---|---|---|
| サーブ | できる | ボールカゴとターゲット |
| 打点とスイングの形 | できる | シャドースイング、落としてから打つ練習、動画 |
| フットワークのパターン | できる | コートのラインとシャドースイング |
| ラリーの安定性 | 一部できる | 壁。ただし、パートナーより速く低いボールが返ってくる |
| ボレー | 一部できる | 壁に近づいて立つ |
| サーブのリターン | できない | サーバーが必要 |
| 相手を読むこと | できない | ポイントをプレーする必要がある |
壁打ちの練習メニュー
壁から約5〜7m(16〜23フィート)離れて立ち、ネットのセンターの高さである0.914m(3フィート)のところにラインを引きます。テープやチョークは、使っていい場所でだけ使ってください。ラインより上に打ち、ボールを1バウンドさせます。目標は提案です。
- フォアハンドのカウント: フォアハンドだけ。目標は、ラインより上に20回連続。3回試して最高記録を書き留めます。
- バックハンドのカウント: 同じことをバックハンドで。目標は15回連続。
- 交互に: フォアハンド、バックハンド、フォアハンドの順。目標は10回連続。
- 2つのターゲット: 約2m(6.5フィート)離して2つの印をつけ、交互に狙います。印から腕の長さ以内にボールが当たったら1点。目標は20球中12球。
- 近距離のボレー: 壁から3m(10フィート)の位置に、コンチネンタルグリップで立ち、ボールをバウンドさせません。目標は30回連続。
ラリーがいつも4〜5球で途切れるなら、壁のボールが自分には速すぎます。弱く打って後ろに下がると、時間に余裕ができます。返ってくるボールがだんだん低くなるなら、壁のもっと高い位置を狙ってください。
ターゲットを狙うサーブカゴ練習
サーブは1人でも完全に練習できます。サービスボックスはネットからサービスラインまで6.40m(21フィート)、幅は4.11m(13.5フィート)なので、タオルやコーンをターゲットとして中に置けます。
- ボールを30〜40球ベースラインに持っていきます。各サービスボックスの外側のコーナーと、センターラインの近くに、タオルかコーンを置きます。
- ファーストサーブを20本打ちます。ボックスに入れば1点、ターゲットからラケット1本分以内に入れば2点です。5球ごとにターゲットとサイドを変えます。
- 2本打てる「ポイント」を10回行います。ファーストサーブが外れたら、セカンドを打ちます。ダブルフォルトを数えます。
- 40点満点のスコアと、ダブルフォルトの数を書き留めます。
トスが悪かったら、キャッチしてやり直します。テニスのルールでは、トスをキャッチしてもフォルトではないので、練習しておくと良い習慣になります。フォームそのものの見どころは、サーブの上達方法をご覧ください。
シャドースイング、落としてから打つ練習、ライン練習
- インパクトで止める(ストロークごとに10回): ゆっくりスイングして、ボールを打つ位置で止めます。インパクトが体の前にあるか、動画か窓ガラスで確認します。
- 落としてから打つ(ストロークごとに20球): ボールを落とし、バウンドさせて、ネットの向こうに打ちます。サービスラインを越えたボール1球ごとに1点。目標は20球中14球。
- シャドーのパターン(2分): センターからコーナーまで動き、スイングのシャドウをして、戻り、繰り返します。フットワークの練習メニューに、さらに多くのパターンがあります。
1人でできる45分のテニス練習メニュー
これは提案のメニューなので、目標に合わせてブロックを変えてください。時間がないなら、減らして構いません。初心者がサーブを学んだ1985年の研究では、30分のセッションを5回行った場合と、45分のセッションを5回行った場合で、効果は同じでした。
| 時間(分) | ブロック | やること | 書き留めること |
|---|---|---|---|
| 0〜8 | ウォームアップ | ジョグ、サイドステップ、スキップ、ウォーキングランジ、そしてゆっくりしたシャドースイング | 特になし |
| 8〜13 | 技術 | インパクトで止める練習。1つのストロークを撮影 | 動画で見えたことを1つ |
| 13〜25 | 壁打ちか、落としてから打つ練習 | フォアハンドのカウント、バックハンドのカウント、交互 | それぞれの最高記録 |
| 25〜40 | サーブ | ターゲットを狙うファーストサーブ20本、そして2本打てるポイント10回 | 40点満点のスコア、ダブルフォルト |
| 40〜45 | 見直し | 動画を見て、次回の重点を1つ選ぶ | 次の重点 |
壁がないなら、そのブロックはターゲットを狙う落としてから打つ練習に替えます。コートがないなら、安全にスイングできる広さのある場所で、シャドースイングとフットワークの練習をしましょう。
1人で練習するときの動画の使い方
動画は、横で見てくれるパートナーの代わりになります。テニスで動画フィードバックが上達を早めるかどうかの研究は、結果が分かれています。サーブを対象にした古い2つの試験では、従来のトレーニングと比べた上乗せの効果は見られませんでした。ただ、動画が確実に見せてくれるのは、自分が実際にしていることで、それは感覚とは違うかもしれません。
- 始める前に、撮影ガイドに従って、スマホを三脚かフェンスクリップに固定します。
- セッション全体ではなく、1つのブロックを撮影します。1つのストロークなら5分で十分です。
- リズムを保つため、1球ごとではなく、ブロックの後に見ます。
- 確認するのは1つだけにします。インパクトでのボールの位置、トスがどれだけ流れるか、などです。
- 次回も同じ角度で撮り、比べられるようにします。
動画を別の視点から見たいなら、TennisAIのAI動画分析が、見つかったフォアハンド、バックハンド、サーブをスコアにします。動画に入っていないストロークは「Not in video」(動画に映っていない)と表示されてスコアがつかないので、気になるストロークを撮ってください。フィードバックは自動の推定値で、間違うことがあり、結果は動画の画質、カメラの角度、明るさで変わります。
1人練習の効果を確かめる方法
スマホにメモを1つ用意して、セッションごとの壁打ちの記録、サーブのスコア、ダブルフォルトの数を書いておきます。そのうえで、次のルールを使います。
- 3回のセッションでスコアが上がる: 目標を上げるか、ターゲットを小さくします。
- 3回のセッションでスコアが変わらない: ターゲットやペースなど、1つだけ変えるか、撮影して理由を探します。
- セッションの後半でスコアが下がる: ブロックを短くして、質を高く保ちます。
- 1人ならうまくいくが、試合では悪い: ラリーを安定させる練習メニューやポイント練習のために、パートナーが必要です。
どの練習メニューでも痛みが出たら、やめて専門家に診てもらってください。
よくある質問
1人で練習してもテニスは上達しますか?
サーブ、打点、フットワーク、基本的な安定性は上達します。相手を読むことやサーブのリターンを鍛えるには、ほかの人とのプレーが必要です。
パートナーも壁もないときのテニス練習は?
サーブにはボールカゴを、ターゲットを狙う落としてから打つ練習も使い、シャドースイングと動画を加えます。練習メニューごとにスコアをつけると、変化が見えます。
壁からどのくらい離れて立てばいいですか?
まず約5〜7m(16〜23フィート)離れ、ボールをつなげられる距離まで調整します。ボレーはもっと近くで行います。
壁打ちはテニスに効果がありますか?
短時間で多くの反復ができ、ボールが速く返ってくるので、早い準備が身につきます。パートナーより速く低いボールが返ってくるため、ラリーが途切れるなら弱く打ってください。
1人練習は何分がいいですか?
理想の長さを示す信頼できる情報は見つかりませんでした。提案としては30〜45分で、質が落ちたらやめてください。
参考資料
- Reid, Crespo, Lay & Berry, Journal of Science and Medicine in Sport(2007):Skill acquisition in tennis
- Emmen et al., Journal of Sports Sciences(1985):Video-modelling and video-feedback in learning the tennis service by novices
- Van Wieringen et al., Journal of Sports Sciences(1989):Video-feedback and the tennis service in intermediate players
- World Tennis(旧ITF):2026 Rules of Tennis(コート、ネット、サーブのルール)
この記事はテニスのトレーニングに関する一般的な情報であり、コーチや医師のアドバイスに代わるものではありません。痛みがあるときは中止して、専門家に相談してください。TennisAIは、このブログの発行元であるPaceが開発しています。