古い写真を修復する方法:スキャンから保存までの完全ガイド

Photoldチーム · · 読了時間 9 分

傷んだ古い夫婦のポートレート。左半分はひび割れたセピア色、右半分は修復されたカラー

古い写真の修復は、やることが3つだけです。きれいなデジタルデータを作ること、そのデータ上で傷みを直すこと、そして仕上がりを安全に保存すること。元のプリントには一切触れなくて大丈夫です。これがこのガイドでいちばん大切なルールです。以下の作業はすべてスキャンしたデータの上で行うので、失敗しても何も失いません。

どの方法が合うかは、写真によって変わります。くっきり写ったポートレートに少し傷がある程度なら、AIツールで数秒です。顔の半分が欠けているような写真は、プロのレタッチャーに頼む場合もありますが、その場合でも欠けた部分は「もっともらしい推測」になります。ここでは、その見分け方と、各ステップのコツをお伝えします。

ステップ1:きれいにスキャンする

スキャンしたデータは、この後のすべての作業のもとになります。ここで数分かけておくと、あとで困らずに済みます。ほこりは、ブラシや缶入りのエアダスターではなく、ブロアーで軽く飛ばしてください。米国議会図書館は、やわらかいブラシでも写真に傷がつくことがあると注意しています。写真を持つときは、縁を持ちます。

もっとも忠実なデータが取れるのは、フラットベッドスキャナーです。米国議会図書館は、通常のプリント写真なら300dpiから始めることを勧めています。専門家の意見として、それ以上の解像度でプリントをスキャンしても、新しいディテールではなく傷みを細かく写すだけになりがちだと紹介されています。それより高くするのは、小さな写真を引き伸ばしたいときだけにしましょう。

スキャナーがなくても大丈夫です。反射を避けて、スマホをプリントと平行に構えれば、最近のスマホのカメラで家族写真の多くは十分きれいに撮れます。準備のしかたはスマホで古い写真をスキャンする方法で紹介しています。

スキャン画面に古い家族のポートレートを収めているスマホ
スマホをプリントと平行に構え、写真全体が枠に収まっていれば、家族写真の多くはこれで十分です。Photoldアプリのイラストです。

ステップ2:何が問題なのかを見極める

傷みの種類によって、直し方は変わります。先に原因をはっきりさせておくと、ひとつ直せば済む写真に手を入れすぎることがありません。

見た目原因まず見る記事
細い白い線や点表面の傷とほこり傷を取り除く
くっきりした線、欠けた角しわ、折れ、破れ破れ・折れ目を直す
全体に白っぽい、黄色い色あせと変色色あせ・黄ばみを直す
水の跡、まだら、貼りついた部分水濡れによる傷み水濡れ写真を救う
顔がぼやけて細部がないピンボケ、または解像度の低い元データぼやけた写真を鮮明にする
白黒をカラーにしたい傷みではなく、別の工程カラー化する

ステップ3:修復方法を選ぶ

現実的な方法は3つあります。違いは仕上がりよりも、手間のかかり方と、どこまで自分で決められるかです。

AIによる修復

PhotoldのようなAIツールは、写真1枚から全体を修復します。傷、ほこり、折れ、破れ、テープの跡、シミを直し、ほどよく鮮明にします。数秒で済み、特別な技術もいらないので、家族写真の多くに向いています。弱点は、傷みで隠れた部分に、ないはずのディテールを描き足してしまうことがある点です。だからこそ、ステップ4の確認が大切になります。

手作業のレタッチ

画像編集ソフトの複製ツールや修復ツールを使えば、1か所ずつ手で直せます。1ピクセルまで自分で決められるので、自分の許可なく変わるところはありません。そのぶん時間がかかり、使い方を覚える手間もあります。3つの方法の詳しい比較はAI・Photoshop・プロの修復を比べるにまとめています。

プロの修復師

顔に大きな欠けがあるなど傷みが深く、しかも世界に1枚しかない写真なら、腕のよいレタッチャーが、あなたや同じ人物の別の写真を参考にしながら進めてくれます。費用も時間もいちばんかかりますが、本当に大切な写真で、自動の結果では満足できないときには適した選択です。

スキャンの用意はできましたか?自動修復でどこまで直るか、試してみてください。Photoldを試す

ステップ4:元のスキャンと見比べて確認する

元のスキャンと修復後の画像を並べて、その人らしさを決めるところを見ます。目の形、鼻や口の線、ほくろや傷あと、歯などです。ここに新しいものが現れたり、なくなったりしていたら、ほかの部分がどんなにきれいでも問題です。

  • 顔:知っている人の顔のままですか?自信がなければ、その人を知る親族に見てもらいましょう。
  • 肌の色:本来より明るくなったり、なめらかになりすぎたりしていませんか?
  • 文字や小さな物:看板、アクセサリー、ボタンは、AIがこっそり作り足しやすいところです。
  • 画面の端:頼んでいないのに、元の構図が切り取られたり、まっすぐに直されたりしていませんか?

結果で顔が変わってしまったら、そのまま受け入れず、もっと控えめな設定か、より状態のよいスキャンでやり直してください。なぜこうなるのかはAIで修復すると顔は変わる?で説明しています。

ステップ5:必要ならカラー化や高画質化をする

これらは修復のあとに別の工程として行い、そのつど別名で保存しておきましょう。カラー化は本当の色を取り戻すものではなく、あくまで解釈です。詳しくはカラー化の正確さについての記事で説明しているとおりなので、白黒のデータも残しておくと安心です。大きく印刷する予定があるなら、印刷のための高画質化は最後に行います。

ステップ6:すべてのバージョンを保存してバックアップする

大切な写真ごとに、3つのファイルを残しておきます。手を加えていないスキャン、修復したもの、そしてカラー化や高画質化をしたものです。中身がわかる名前をつけましょう。米国議会図書館は、最低2つのコピーを、できるだけ離れた場所に置き、少なくとも年に1回は確認することを勧めています。

そのうえで、元のプリントは安全な場所にしまってください。修復したデータは、元の写真の代わりにはなりません。涼しく乾燥した、環境の安定した場所なら、それ以上傷むのを防げます。詳しくは古い家族写真の保存方法をご覧ください。

やりがちな失敗

  • プリント自体を直そうとする。テープやのり、自己流のクリーニングは、取り返しのつかない傷みになることがあります。直すのはスキャンのほうにしましょう。
  • フィルターを重ねがけする。何種類もの補正をかけると、ろうのようなのっぺりした不自然な見た目になりがちです。
  • スクリーンショットや、LINEなどで小さくなった写真から始める。圧縮されたデータは、失われたディテールが二度と戻りません。プリントが手元にあるなら、スキャンし直しましょう。
  • 最終版だけを残す。ツールは進歩します。きれいな元のスキャンがあれば、数年後にまたやり直せます。

よくある質問

元の写真を傷めずに、古い写真を修復できますか?

はい。デジタル修復はすべて、プリントをスキャンまたは撮影したデータの上で行うので、元の写真には触れません。スキャンするときに、縁を持って扱ってください。

古い写真は何dpiでスキャンすればいいですか?

米国議会図書館は、通常のプリント写真なら300dpiから始めることを勧めています。ごく小さな写真を引き伸ばしたいときや、フィルムのネガ・スライドには、もっと高い設定を使います。

古い写真1枚の修復にはどのくらいかかりますか?

AIツールなら、1枚あたり通常は数秒です。手作業のレタッチは、傷みの程度によって数分から数時間かかります。プロに依頼する場合は、やりとりが必要になるぶん、さらに長くなるのが一般的です。

一部が欠けた写真も修復できますか?

たいていは可能ですが、欠けた部分は「復元」ではなく「再構成」です。背景はきれいにいくことが多いものの、顔の一部が欠けている場合は最善の推測になるため、その人の別の写真と見比べてください。

古い写真の修復は無料でできますか?

一部のツールには無料で使える範囲があり、手作業の編集なら無料のソフトでもできます。実際にどこまで使えるかは、無料の写真修復ガイドで確認してください。

出典

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